七霊

□¢第一夜¢
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『おっはよ〜!ミロク爺さん』


どうも皆さん、僕はルカ。ミロク爺さんとの出会いから7年経ち、16歳になりました〜。
やっと元の年齢に戻ったよ;;(←若返りという名のトリップをした)

あ、無駄にテンション高いのは気にしないでね!


「おはようルカ。今日も素晴らしい無表情だね」


うおぉおい!!それ褒め言葉じゃないからね!?
でも爺さんだから許す…年寄りは労らないと。

『あ、うん。ありがと…』

内心すごく微妙な気持ちになったが一応礼を言ってみる。あと、無表情なのは感情が顔に出ないだけだよ!!

「今日は確か卒業試験だったかね?」

『そうだよ。やっとあの餓鬼どもの場所から抜け出せる』

「(君も年齢からして餓鬼だろう)ルカが演技をしているうちは、軍も変わらないと思うがね。
それにはまず、試験に合格しなければならないだろう」

『僕が落ちると思う?そんじゃ、卒業試験あるし早めに行くよ』

そう言ってルカは、カツラを被り眼鏡をして学校へ向かった。


ミロクは部屋でひとり、何処からそんな自信がでるのかという疑問が浮かんだが、すぐにそれは消えた。

なんせ、彼女はこの帝国において勝てない者はいないと言っても過言ではないほど強いのだ。
そう、あのアヤナミでさえも勝てるかどうか・・・。



―――――――――――



「あんなんでも特殊課程の生徒だってよ」

「マジで!?どう見たって弱そうだよな」

「今日の卒業試験で真っ先に死ぬんじゃねーか?」

「「ぎゃはははっ」」

会場に着けばルカを見ながら罵る生徒達がいた。ルカは、もちろん怯えているような演技をする。前髪と眼鏡の下は無表情だが・・・。

『(チッ、餓鬼が。お前等みたいなのが真っ先に死ぬんだよ)』

「おい、ルカー」

『(はぁ、んだよ)な、なんですか…?』

「せいぜい俺達の足引っ張んねェようにしろよ」

『(お前等がなっ)…はい』


内心奴らを罵りつつ、適当にあしらっていると試験官らしき女性がやって来た。

「ハーイvV今日はいよいよ卒業試験でーす!
10人グループでそれぞれの会場に入って下さーい」


『(僕はAグループか…あー、早く終わんないかな)』

ルカは周りが緊張している中、呑気なことを考えていた。

ガコンッ

「倒せなかったり、仲間を見捨てたりしたら失格ですからね」

『(おー、デカイなー)』

「へっ、あんなの先コーが作った訓練用の幻術だろ」

囚人に石を飛ばす生徒。もちろん、本物のため当たる。囚人はそれを挑発と受けとったのかニヤリと笑っている。


『(救い様のない馬鹿だね…。あ、試験官の人の笑顔が素敵だなぁ)』

「それでは、試験開始!!」

合図とともにこちらの方へ攻撃してきたデカ物。その攻撃を右に飛んで僕は避けた。

とりあえず、適当に避けて他の生徒が片付けてくれるのを待つか・・・。

あ、でも仲間を見捨てると失格だっけ?
うわ、めんどくさぁ〜。

まあ、適当に助けてやるかねぇ〜。
うわ、あいつさっきまで仲良く話してた友達盾にしてるよ。最低だね。

『おっと、大丈夫ですか?』

「あ、ああ・・・」

まあ、そりゃ微妙な気分だよなぁ。さっきまで自分が罵ってたやつに助けられるなんて。


僕はすぐにザイフォン出して敵からの攻撃を防ぐ。もちろん、さっき助けた奴を守る形で。
名は知らないが、その生徒は囚人の攻撃を簡単に防いだ僕を見て驚いた顔をしていた。
僕って、そんなに弱く見えるのかなぁ?

見かけは弱そうでも、こんな囚人瞬殺できるくらいには強いんだけどな〜。

ん?ならなんでさっさと終わらせないのか?
いや、だってめんどいじゃん。速く終わらせ過ぎて目を付けられるの嫌だし。


『(お、やっと終わるかな?)』

囚人の方へ目を向ければ、息を切らせながらもなんとか囚人を追いつめた生徒たち。

最後はあっけないもので、誰かのザイフォンが首を刎ねて終わった。

「試験終了ー!!」


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