涙恋ーRUIRENー
□探し物は何ですか?
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『あらまぁ…嫌だわぁ。』
「そうよねぇ〜、どうしようかしら?」
『アンタ本当に物忘れが激しいんだからぁ。』
「そうよねぇ〜、ごめんなさいねぇ。」
「気持ち悪ィよ!つか、何の会話だ!」
『「何って【最近、物忘れが酷くって…どうしようかしら?】ゴッコだよ/でさぁ。」』
「リアリティだな!おい!」
只今トシ兄の部屋にはアタシ、総悟、それに部屋の持ち主であるトシ兄がいた。
巡察まで暇だから、という事でトシ兄の邪魔をしようという事になった。
なので総悟と一緒に【最近物忘れが酷くって…マジでどないしたらいいんどすか?ゴッコ】をしていた。
ん?
なんか違うような気がするけどまぁいいや。
つか暇、暇!
「失礼します!」
「なんだ山崎。」
突然部屋に入ってきたザキにアタシ達は首を傾げザキの次の言葉を待った。
「松平のとっつぁんから依頼が入りました!」
「とっつぁんから?」
『松平のとっつぁんから依頼って…何か嫌な予感しかしないんだけど。』
「言ってみろ。」
トシ兄に急かされて生唾を飲んだザキがユックリと口を開いた。
額には汗が滲んでいる。
「それが…
失くした青春時代を取り戻したいと。」
『「「知るかボケエェェエ!!」」』
やっぱり変な依頼だったよ!
訳わかん無い、ふざけんなよ親バカ野郎が!
「ぐぼらぁあ!」
アタシ達に殴り飛ばされたザキを見下ろし、アタシは口を開いた。
『とりあえず、夕陽に向かって走れ。って言っとけ。』
そう吐き捨てたアタシを戦闘にアタシ達三人は巡察をするため屯所を後にした。
Σ短っ!
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