お題

□スキンシップじゃなくてセクハラです!
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頭上には青い空、白い雲。

屋上のコンクリートの上にはなぜか俺と担任の変態教師。


「…何しに来た?」

「自分の生徒がいなかったら探しに来るだろー。まーたこんなとこでサボってんの?」


そう言いながら俺が寄り掛かっているフェンスまで近づいて来た。

俺の隣でフェンスに背を預ける。


「連れ戻しに来たのか?」

「べつにー」

「じゃあ、なんだよ?」

「俺の授業ぐらいは受けてほしいなーと思って。6限目の。」

「やだ。だりィ」

即答する俺に銀八が大きな溜め息を吐いた。

それから沈黙。

気まずくなって銀八に背を向ける。


「俺さァ」

しばらく後銀八が後ろで口を開いた。

「コミュニケーションが足りなかったんだと思うわ。」

「?」

「ちょっと捻くれちゃった生徒相手にはさ、言葉だけじゃなかなか伝わらないんだよ」

よくわからないことを言い出した。


「だからさ、」

「ぅわ!?」

「スキンシップが一番だと思うんだわ」


影が近づいてきたかと思うといきなり後ろから抱きしめられる。

銀八の体温に少しドキッとしなかったこともないかもしれない…


…けど、ん?

「銀八、何、やってんだ…?」

何か違和感。

ちらりとそこに目を向けると、銀八の大きな手が俺の尻の辺りを撫でている…

「だからスキンシップ。」

平然と言って退けた銀八に肩を震わす俺。

「…それはスキンシップじゃなくてセクハラだ!




(「ん…おいっ、やめ…ろ」

「高杉が授業出るならね」

「わかった、出る、出るから!」)



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