連載

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多串くんに事実上の宣戦布告をしてから一週間。

顔を見合わせる度嫌な顔をされるけど、銀さん気にしない。

だって大人だから。

それに多串くんに自覚あるのかも謎だし。


教室の廊下側の窓から顔を出し、パンといちご牛乳を両手に愛しの晋ちゃんを見ると、斜め前の席の多串くんに話しかけるタイミングを悩んでいるよう。

ちらちら見て、躊躇っちゃって。

かーわいい。

当の多串くんは呑気にパンを食べている。


「ひ、土方」


お、いった。


「ん?なんだ?」


晋ちゃんが口を開きかけたその時、タイミングがいいのか悪いのか、栗色髪の毛のドSがメロンパンを食べながら2人の間に割って入る。


「土方さん、それ焼きそばパンじゃないですかィ。一口よこしなせィ。」

「はあ?なんで俺が…」


ばくっ


「総悟ォ、まだ良いって言ってねェぞ!!」

「うるせぇですねィ。マヨかけすぎでさァ。しょうがねぇ、メロンパン、一口あげやすから。」

「…許してやるよ。」


総一郎くんと多串くんがお互いの食べかけのパンを食べ合うのをぼうっと見ていた晋ちゃん。

晋ちゃん意外と純情ちゃんだから、傷ついてんだろうなぁ。




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