301〜310

確かなぬくもりは(そこにあったんだ)

十字架で貫くような禁忌はいかが

嫌いになってくれても構わない(好きでいさせてくれるならそれで―)

水晶の瞳に捕らわれるように

ただその先の言葉が恐かった

愛していたよ(いつだって不器用に)

心から叫び声があがったようだった

愛したいから触れられない

赤い海に溺れた月よ

喪失の歓びに涙する(それは狂ったように)




311〜320

口走るのは建前ばかりで

ごめんね、ありがとう―(じゃあバイバイ)

愛せよオトメ(信ずる道をひたすらに)

優しい右手と淋しい左手

言の葉よ 我が心音に 染まりたまふ

その手に触れることすら(叶わなかった)

摩天楼に散る華

覚えたての歌をそっと口遊んでみる

最後の口付けなんていらないわ(こっちから願い下げ)

愛するが故に拒み続けた




321〜330

滲むそれをナミダと名付けたのは(一体誰なんだろう)

獣の咆哮する小夜

神話のような茶番劇

錆びつく心を撫でるように(虚しい風が吹き抜けた)

ハリボテの恋心

独り時を待つ夕月夜

綻びに咲いた花

サザン・クロスに手を伸ばす

模範解答は御座いませんよ。(ご自分でお考えくださいな)

最後から五番目の名前




331〜340

開幕は大胆なくらいが丁度イイ

恋する小指のその先に

アリス気取りなお嬢さん(どこへお出掛けですか?)

ごっこ遊びも疲れたよ

ふるえる夜は嫌いじゃない

猫毛な彼女の後ろ髪

幼い私の涙を拭ってくれたのは(一体誰ですか)

ラベンダー色の憂鬱

絡まり合った赤い糸

ぼんやり月を眺める夜も(たまにはいいものだね)




341〜350

甘えることから始めてみましょう

一秒も待てないの?(そんなせっかちな君も、嫌いじゃないけど―)

そっと肩にとまる小鳥のように

雨に濡れる帰り道で

砂時計から零れ落ちたのは(悲しいほどに愛おしい記憶だった)

グリーンアップルの傘が似合う人

時々呼びたくなるキミの名前

数え忘れた"1"

真っ白なページに涙を綴る

口付けのあとにさよなら




351〜360

微笑みながら殺してくれますか?(どうぞ私の息の根を止めて下さい)

天紅に涙する

優しい空の色(また泣いちゃいそうだよ)

刹那を生きる私たち

彼女の瞳は(涙色をしていました)

君の嘆きの歌が聞きたい

プラットホームが泣いている

三流映画みたいな幕引きね(でも悪くない)

花弁を握り潰すように

愛されながら逝きたいの(最期の我儘、聞いてくれるかしら?)






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