図書館戦争長編

□図書館戦争
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私は今図書館に来ている


なぜかは分からないがある日突然目が覚めたら赤ちゃんになっており
しかも図書館戦争の世界にトリップしていたなんて
非日常をおくることとなったわけだ



図書館戦争は大好きな本だった

中でも堂上教官は大好きだった
今の私が防衛員を目指すのもそれが理由

でも、笠原も好き
柴崎はもっと好き

手塚も小牧教官も玄田隊長も、
進藤さんも緒方さんも

図書特殊部隊のみんなは読んでいてとても温かみのある大好きなキャラだった


だから、笠原の恋は邪魔できない

でも、嫉妬や妬みはもちろんある
防衛員になれば目の前で二人の恋を見なければならない事も分かっている

でも、そうでもしないとあきらめられないのは何よりも明らかだった


だから大学も図書館司書の資格を取れるところに進んだし
勉強も運動も常にトップをキープしてきた

我ながら恋の力とは恐ろしいものだと思う


そして私の最近の楽しみは
関東図書隊である堂上教官の勤務先である図書館に通う事


たまたま図書館で見かけて以来、通っている

だからと言って話しかけたりなどは到底出来ないのだけれど

本当にたまに内勤の時に当たる時はとってもラッキー
遠目で姿を確認できればそれで幸せだった










そしてラッキーなことに今日も内勤だった
勉強をしに来ているのだが
やはり堂上教官を目で追ってしまう



かっこいいな。やっぱり好きだな。

なんて心で再確認している


まぁあまりじろじろ見る訳にもいかないので勉強にも無論集中する



参考書を選んでいると後ろに人が立つ気配がした

集中している内にずいぶんと人気のないところまで来てしまったみたいだ

関わらないようにしようと参考書を手に取り立ち去ろうとしたとき
スカートの上から撫でつけられた、

「っ・・・」


とりあえず無視して人気のある場所に移動しようとしたが

後ろから抱きしめられるようにして体をまさぐられた


「っいい加減にしなさいよ!はなして!」

「いい身体してるね?毎日彼氏に抱かれてるのかな?」


後ろを取られているせいでなかなか振りほどけに事に調子に乗って耳元で卑猥な言葉をかけてくる


「胸もやわらかいね。毎日揉んでもらってるおかげかな?どうせ毎日違う男と寝てるんだろ?俺にもやらせてくれよ」



何故毎日違う男と寝てる設定になってる!
勝手に設定作るな!
等心で突っ込みながら振りほどきにかかるが
どうもうまくいかない



「勝手なこと言ってないで離しなさいよ!!」


仕方ないと、渾身の力で投げ飛ばそうとした時



「貴様!何をしている!!」

「っ・・!」


抱きついていた男が殴り飛ばされた

びっくりして床にへたり込む

そのまま男は確保され後から来た応援の職員に引き渡された


そして殴り飛ばした本人が私に向き直る



「大丈夫か?助けに来るのが遅くなってすまない」


優しく言葉を掛けながら手を差し伸べてくれた


嬉しさのあまり涙がこぼれた

それを痴漢になった恐怖からだと勘違いした堂上教官は眉間にしわお寄せ険しい表情になった


名前を立たせてそのまま会議室のようなところまで連れていかれた



「すまない、怖かっただろう」

「い、いえ。助けて頂いてありがとうございました」


笑顔でお礼を言うと、余計に顔が険しくなった



「無理するな、震えながら言われても説得力が無い」



言われて自分の手を見ると、かすかに震えていた

何ともないと思っていたが、少し怖かったのだろう

そして堂上の登場にとてつもなく安心したのだ



「あっ、大丈夫です。確かに少し怖かったですが・・・すぐに助けて頂きましたし」



このときの私が、上手く笑えていなかったのは自分でもわかった。
堂上教官が微妙な顔をしていたし、

それでも何とか笑顔を作ろうとすると


頭ぬくもりを感じた

「・・・。」



「あっ・・・っ、ぅぇ・・・っ」


「良く我慢したな」



温かい大きな手で頭を撫でてくれた

しばらくして名前が落ち着きを取り戻した頃

小牧教官が顔を出した



「ちょっといいかな?つらいかもしれないけど書類製作に協力してほしいんだ。あいつはここで取り調べしたうえで警察に引き渡すけど、いいかな?」

「はい、そうして下さい」

「じゃあ、名前教えてもらっていいかな?」

「苗字名前です」

「名前ちゃんか〜」

「?」


小牧がにやにやしながら名前の名前を復唱しながら堂上を見る

堂上は険しい顔をしながらそっぽを向いている



「いや、可愛い名前だなと」

クスクス笑いながら小牧が言う


それから詳しく話を聞かれ資料の作成が済むと小牧が席を外す


「出口まで送ろう。強力感謝する」

「いえ、私の方こそ、有り難うございました」

「・・・、また来いよ、図書館」

「はい・・・?」


どういう意味で言ったのか考えていたら



「あんなことがあって、すぐに来いとは言わん。だがあんなことが二度と無いように務める。だから、お前もまた図書館に来いよ」


「・・・はい!」



元気よく返事をすると堂上教官はうれしそうに笑ってくれた



「あの、お名前を聞いても宜しいでしょうか?」


「あぁ、堂上だ。堂上篤」

「堂上さん、本当に今日は有り難うございました!」


堂上教官との出会いは、想像していたよりも早く訪れ、想像以上に胸が熱くなるものだった。
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