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□にょーん。
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「ミゲル。こんな所に居たのですか。」
「おいジュリアン。
 こんな所ってどこだ。」
「無論、ここです。」
「お前俺をキレさせたいの!?わざと!」
「いいえ。謀ってやってなどおりません。
 ただ反応をenjoyしているだけです。」
「そうだろうねぇ!!絶対楽しんでるだろうねぇ!!!」
「てへぺろです。」
「ビリーヴですパクんなあああああ!!」

蘭丸が信長をいったん落ち着かせようとする。
ジュリアンは緊張感がないのかにこやかだ。

「ジュリアン。」
「はい。信長さん蘭丸君。にょーん。」
「にょーんです。」
「誰が挨拶するか・・・。」
「自分も蘭丸君に言ってましたけどね。」

ジュリアンがこれもにこやかに言う。
信長はあまり良い反論が浮かばない。
ジュリアンの方が一枚上手らしい。

「ジュリアン。禁句です。」
「あ・・・。sorry。」
「俺そんなに発音よく言ってもキレる時はキレるよ?」
「・・・?」

といっていきなりジュリアンに襲いかかる。

「信長さんっ!?
 落ち着いて下さい・・・!!」
「おお。ジュリアンが本気で焦ってる。」

ミゲルは肩をすくめる。
蘭丸に関してはあたふたしている。

「ミゲル、ジュリアン。迎えに・・・。
 なんです?この画は。」
「・・・ジュリアンが殺されかけてる?」
「そうみたいですね、マルチノ。
 ・・・・・・信長さん。
 欲情するのは蘭丸君だけにしてください。」

マンショがふと言った言葉に蘭丸の表情が凍り付く。

「欲、情・・・・・・・・・?」

信長が止まった。ぴたりと。
止まった理由は蘭丸の声の低さだろう。
普段、少年としては高い声な蘭丸。
凍るような冷たい声に変貌していた。
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