狂桜鬼伝 参

□番外編5
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『…………ふぁ………………』










あれから百合を結局見つけられず
俺は縁側に座り沈む夕日を眺めながら欠伸をしていた。
















バタバタ













「左之さーん!!!!」













『………ん?………』










縁側を走るけたたましい音と
叫び声に俺はその方向を見た。














「はぁ……はぁ…………
巡察も出ねぇで何やってんだよ!!」














息を切らしながら平助は
俺の隣に座り込んで言った。













『……あ…………忘れてた………』










あぁ………絶対土方さんに怒鳴られるな…













平助「忘れてたじゃねぇだろ!!
土方さんからどやされるぞー!」














『………んま、なんとかなるだろ?』











俺はそう言って立ち上がった。










平助「はぁ……左之さん知らねぇからな。








ていうか、どうしたんだよ?
左之さんが巡察サボるなんて珍しい。」











平助は立ち上がった俺を見上げて言った。














『………ん………まっ気にするな…










ところでよ………お前百合見てねぇか?』















平助「百合?



………ん〜………あっそう言えば…
今日朝から見てねぇな〜







自室じゃねぇのかよ?」











平助は朝から見てねぇのか……




と、なるとやっぱまだ酒呑んでんのか?













平助「えっちょっ左之さん?!
どこ行くんだよ?!」

















『……………………ちょっとな…』













俺は平助にそう言って縁側を進んだ。
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