狂桜鬼伝 弐

□鬼の秘密
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翌朝



近藤「御陵衛士?」


伊東「いかにもこの伊東、
ここを出たあと同士と共に
考明天皇の御陵衛士を拝命する所存です」


今私と近藤さんと伊東、そして土方は
伊東を囲んで話し込んでいた。


昨晩のことを見られたんだ
仕方ないことなのだろう。


山南さんも私が蹴りを食らわせた後
気絶して羅刹から戻るの遅くなっちゃって


伊東が山南さんと私の姿と見て
悲鳴上げて騒ぎ出すし…………


あのまま切り刻めば良かったかな……


そしたらこいつらに
迷惑かけることなかったのに…



……はぁ……


近藤「しかし勝手な離脱は許されぬのですぞ」


だけど何でこんな重要な話し合いに
私が加わってるか気にならないか?


それはな…………私も謎なのだ………あはは



伊東「昨晩のことを見せられて、ここに残れと?」


近藤「しかしですな……」


『……クスッ私が怖くなっちゃった?
ワ・カ・メちゃん?』


私がそう言うと伊東は私を睨み
土方と近藤さんは私に目を向けた。



伊東「ワカメ?」


やっぱそこに反応する?



『お前私が怖いから離脱したいって言ってんのか?

………男のくせに怖がりだな……………』



私はそう言って視線を横にズラした。



伊東「お言葉ですが………
貴方…あのような成りをしていて
良くこのような場所に今まで居ましたわね?

ここは元々女人禁制の
場所なのにも関わらず……」



伊東はそう言って目を細め
私を睨み返すと私は視線を
伊東に流してフッと笑った。
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