狂桜鬼伝 弐
□血の繋がり
1ページ/12ページ
『…………くっ………』
俺は百合の腕によって横にある
壁に背中を叩きつけられた。
百合…………
苦痛に顔を歪めながら
こちらを無表情で見ている
百合を眺めていた。
海斗「陸斗!!!大丈b!!!!!」
バンッ
海斗「……っ……………」
俺を見て百合に近づいた海斗は
俺と同様に百合の腕によって
反対側の壁に背中を叩きつけた。
百合はそんな海斗を見て
只茫然と佇(たたず)むだけ。
「…………ひっ…………ひっ……」
皐様は百合から離れるために
必死になって身体を引きずった。
『…………くっ……………』
皐様を守らなければ………
でも…………身体が………言うことを聞かない……
海斗「ケホッケホッケホッ」
海斗は身体を押さえながら乾いた咳をした。
『!!!!!……百合!!!!』
百合に視線を移すと百合が離れていく
皐様を爪を舐めながら近づいていた。