狂桜鬼伝 四

□哀愁の笑み
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―――

――


あれから、どのくらいの数日が経っただろう。



足はクタクタで身体もだるくって
今敵に囲まれたら殺られそうなほど
弱っていた。


『もう・・夜か・・』


先ほどまで容赦なく照り付けていた太陽は沈み
今は月も出て星たちが輝きだす。


それにしてももう土方達がいるところまで
段々近づいてきたよな?


確か七日町だっけ?


村人とか旧幕府軍とか新政府の奴らを
頼ってやっとここまで来れたからな・・



もう少しで七日町だろう。
そこはあまり被害がないって話しだったけど・・

大丈夫なのかな・・



『千鶴・・泣いてないかな・・』


あそこで別れて以来会ってないから・・
きっと・・一人で土方を支えてるんだろうな・・


一刻も早く合流しないと・・



そして、早く斎藤の元へ帰らないと。



私はそう思いながら刀を握り道を進んでいた。





キーン ブシュッ


「ぐあっ」


キーン キーン 


「がぁ・・」


『!!!!!』


突然暫く聞いていなかった刀の音と
生々しい音と叫び声が耳に入ってきた。


『こんなところで斬り合い?』


もう少しで七日町なのに・・


ザザッ


私はその音がする方へ走って向かった。
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