【BL小説】ぬらりひょんの孫

□絡め取る 【猩首】
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やわらかな月明かりが、縁側に座る二人を照らし出す。
首無は、自分の膝の上にある猩影の顔に手を伸ばし、その綺麗な指でさらさらの前髪に触れた。


「兄貴ー」
「何?」


猩影が呼ぶと、首無は猩影の前髪を撫でながら答えた。
猩影はそっと腕を上げ、首無の胸元に手を伸ばす。


「兄貴のこの紐ってどうなってんすか?」


黒弦に触り、くるくると指を絡めて弄ぶ。
小さな子どもみたいな仕草を微笑ましく思いながら、首無は、気になる?と小さな声で聞いた。
猩影はこくんと頷いた。
すると首無は優しく微笑み、黒弦を触っていた猩影の指にするするとそれを巻き付けた。


「こうなってるんだよ」


こうなってるって言われても、と言うように猩影が眉を寄せると、首無はそれを見てくすくすと笑った。


「わかんないで・・・」


言いかけた猩影が口ごもる。
上を見上げた猩影の目線の先では、首無が絡め取った猩影の指に口づけていた。
その口元は、悪戯っぽく笑っている。


「す・・・よ」


先程言いかけた言葉を言い終わる頃には、猩影の顔は真っ赤になっていた。





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絡め取る。





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