【BL小説】ぬらりひょんの孫
□もう・・・・・限界 【猩首】
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「首無の兄貴ー!」
突然声がして、庭で水を撒いていた首無が振り返る。
しかし振り返れないうちに背中に衝撃を受け、頭を空に残して体がつんのめる。
「ぅわっ」
驚いて声をあげると、くすくすと楽しそうな笑い声があがる。
「突然どうしたの、猩影」
「え?兄貴がいたから来ただけですけど」
体に追いついてきた首無の頭を見つめながら、きょとんとしたようすで首無の体を抱いた猩影は答えた。
少し前なら、こんな時も猩影は首無を見上げていた。
九つになってから急に身長が伸びて、最近では首無と目線が同じところまで来てしまったのだ。
父の狒々と同じように将来はぐんと背が高くなるのだろう。
今度は、もとの位置に頭を戻した首無がくすっと笑う。
猩影のこめかみの辺りに自分の額をこつんと当てると、紅の混じった銀の髪をくしゃりと撫でた。
「可愛いねえ、猩影は」
首無の笑顔を見た猩影はそれににこっと笑い返し、首無が首無でなければ首があったであろうあたりに腕をまわした。
「首無の兄貴、おんぶしてください!」
「・・・うん、いいよ」
これ以上大きくなったらもうおんぶ
もできないかな、と内心苦笑しながら、首無はまだまだ子どもな猩影を背中におぶった。
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もう・・・・・限界。
このサイズがおんぶするには限界。
でも中学上がるくらいまで猩影が首無にべったりだったりしたら可愛いと思う。
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