機械世界
□可愛い奴
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南方になる小さな遺跡に…
声が響きわたる
「猛獲―――!!!」
『うぉおおおお?!!!!』
ドゴォオオオン!!!と言う激しい音と一緒に誰かが崩れていく遺跡から出てくる
その者の名は猛獲
南方を収める阿修羅王だ
冷や汗をかいている
何かあったのだろうか?
「猛獲…!何故逃げるんだ?!」
『しゅ、祝融!!その…怖いぞ?!』
ジリジリと寄ってくる祝融に猛獲は一歩ずつ後退する
ハッキリ言うと死ぬほど怖い
この頃ずっと追いかけられっぱなしである
朝も夜も関係なし
修行してても追っかけてくるのだ
これはどおいう事なのだろうか?
「怖くない!!てか逃げるな俺の嫁!!」
『よっ…嫁ぇ///?!』
一瞬にして顔を真っ赤にする猛獲をみて祝融の目つきが鋭くなる
それに気づいた猛獲は冷や汗を流しながらどうやって逃げるか脳みそをフル回転させる
そおしている間に祝融と猛獲の差が縮まる
気づけば目の前にいる祝融
猛獲はヒクリと笑みを引きつらせる
「たく…やっと捕まえた」
『しゅ…祝融…?』
「ほら、早く帰って祝杯をあげるぞ」
『えぇええええ?!』
話しにまったく追いつけない猛獲
しかし祝融はお構いなしに話しを続けていく
その熱気に負けるかのように猛獲は後ずさりをする
しかしガッと祝融が猛獲の腰に手を回し離れないようにする
これで猛獲は逃げられない
諦めたかのように息を吐く猛獲