機械世界
□強がり
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「01」
『え、何?』
「辛いなら言え、言わないと分からない」
『辛く何かないよ?何言ってるの…?』
「嘘つくな、何故素直にならん」
02は言う
その一言一言が苦しくて痛くて悲しくて
どうすればいいのか分からない
笑ってたいのに笑えない
逆に涙が滲む
あれ、なんで?
何時ものように軽く流せないのは何故?
『02…』
「…何だ…」
『苦しいよ』
「っ///!す、すまん…///」
02は慌てて01を開放する
何処か顔が赤いのは何故かは知らない
ただ今は無理にでも笑顔を作って02には安心してもらいたい
『俺は大丈夫だから』
「っ!貴様、まだ!!」
『大丈夫だから!!!』
遮る様に大声で言う
それは02に言ったのかはたまた自分に言い聞かせたのか
ただ、それは誰にも分からない
『だから、心配するなよ!心配するサっちゃんっておかしいよ』
からかうように言えば02は青筋を立てる
殴られるかと思い構えれば
優しく頭を撫でられた
その暖かさが辛い
いっそ殴ってくれれば楽だった
「無理…したら許さんぞ」
それだけ言うと02はもう一度01を抱きしめる
そこに01がいるのを確かめるように