機械世界
□会って 抗って 聞こえなくて
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「待って」
劉備がMSの手を掴む
ギュッと離さないと言うかのように
『…何だ?』
「怪我、治ってないよ」
『…関係ない』
「関係なくないよ、助けるのが当たり前だし」
『?』
助けるのが?
嘘だ
嘘だ
『嘘、付いても意味ねぇ』
少し意識が遠のいた
あぁ、幽愁が出たがっている
どうやら目の前にいる奴と`戦いたい'らしい
困ったものだ
これは、どうやら…
押さえきれそうにもない
押さえる気などもないけど
ズキズキと痛みだす頭
目を細め、ため息をつく
どうせ出るのなら一気にでてほしい
苦しくなる
「え?」
気配が変わってくる?
瞳が
綺麗だった瞳が濁っている?
何故?
あぁ、駄目だよ
その瞳が濁るなんて……
待って
待って
どうか濁らないで