機械世界―弐―

□伝わってくれない
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ダブルゼータはキョトンとした顔で首を傾げる
あー!!
だから!!
その仕草とかお前…
可愛すぎるんだよ!!!
無意識でそおいうのやめろ!!
我慢してるこっちの身にもなってくれよぉおおお!!!

『?プラスー?』


落ち着け俺
落ち着くんだ
ここで理性を保たないでどうする
まだ想いも伝わってねぇのに襲ってどおする
でも…
あぁあああ!!
もう!首傾げるな!!
笑みを浮かべて俺に近づくな!!
お前警戒心なさすぎだろ!!

「ダブルゼータ、どうした?」

あくまで正常に振舞う

『…いや、ただ呼んだだけだ!』

そお言って笑顔で言うダブルゼータ

プツリ

プラスの何かが切れる
と、同時にダブルゼータをソファーへ押し倒す
ダブルゼータは頭に`?’を浮かべプラスを見返す
どうやらどおいう危険な状況なのか全然一欠けらも微塵も分かってないらしい

「ダブルゼータ、あんまりお前無防備だと…襲うぜ?」

肩に顔をうずめ呟くとピクリと反応するダブルゼータ
それでもまた状況が分かっていない

あぁ、糞
どおしてこんなに無防備なんだ?
愛おしい
愛おしい
もう
食べていいか?

『プ、プラス…?』

少し怯えた様に言うダブルゼータ
プラスは笑みを浮かべる
そして、ギリギリまで顔を近づけ…ようとしたとき

「プラス…」

「テメェ、ダブルゼータに何してんだ?」

ゾッ
鳥肌が一瞬にして立つ
それほど恐ろしく冷たい冷気が背後からヒシヒシと伝わってくる
冷や汗が頬を流れる
プラスはギギギッと顔を後ろのほうへと向ける

そこには
後ろに夜叉のようなオーラを放つMSが二人…
ゼータとマークUだった
恐い
ハッキリ言うと夜叉以上

「ゼ、ゼータと…マークU…?」

引きつった笑みを浮かべるプラス
マークUは笑っているが目が笑っていない
ゼータは静かだがオーラが恐い
あ、これは
終わったな

プラス終了のお知らせ

「…プラス、いくら君でもやっていい事とやっちゃ駄目な事くらい分かるよな…?」

「ち、違う!!こ、これは!!」

「それよりも」

「「ダブルゼータから離れろ」」

「……はい」

二人の圧力によってしぶしぶダブルゼータから離れるプラス
従わないとやられる

「…ダブルゼータ、大丈夫か?」

『お、おう?』

「次プラスに変な事されそうになったら俺らに言えよ?いいな??」

『ん?あ、あぁ??』

いまいち分かっていないダブルゼータ
プラスは悔しそうに眉間にしわを寄せる
最大の敵は身近にあり
プラスははぁとため息をはく

(絶対にあきらめねぇ)

それよりもまず
この超鈍感ダブルゼータにこの想いを伝えなくては
意識してもらいたい

「俺は諦めないからな!!」

そう誓うプラスだった



END
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