機械世界―弐―

□もし消えてしまうのが 俺一人でいいのならば
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消えられるのならば、消えてしまいたいと思う時があるだろうか?
否、それが自分自身が望む事だとしても他人からすればそれは悲しみしか残さないのだろうか?
まだ分からない
分からないから……
こんなにも切ないと思うのだろうか?



それは些細な喧嘩から始まった
02を怒らせた01が何時ものようにヘラヘラ笑いながら追いかけっこをしている
そんな2人を止めようと03が2人の間に入って仲裁する
何時もなら此処で喧嘩は終わるはずだった

しかし今回は違った

終わらないのだ
喧嘩が
02の怒りはどんどん大きく膨れ上がり
最終的には01へと鋭い言葉の凶器を突きつけた


「貴様など消えてしまえ!!!!!」


静かになるその空間
驚いたように眼を見開いている01に02は睨みを利かせて見ている
03はオロオロした様子で2人を見ている

『……プッ…アハハ!俺が消える訳ないじゃん?何言ってるのサーッちゃん?』

クスクスと笑いを零す01に02の理性も切れる
今日という今日は!!!!!
拳を握り締め01を殴ろうと構える
しかしそれを早く感知した01はおー怖い怖い♪と言いながら後に後退する

『サッちゃんが怖いから退散退散〜♪』

笑いながら走って逃げていく01を02はチッと舌打ちをすると不機嫌そうに01とは逆のほうへと歩いていく
03はどうしようもできなくただ俯いて02の後についていった…
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