音速世界

□闇と影
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今日はなぜだか、眠れない。
別、部屋が暑いわけでもない。 
かと言って、寒いわけでもない。
ただ、眠れないだけだ。

「…」

家の主である黒く、紅い線の入ったハリネズミ…シャドウ・ザ・ヘッジホッグはベッドから起き上がる。

「…」

何もすることもなく時間だけが過ぎていく。

「やぁ、シャドウ。何一人で考えてるんだい?」

「?!」

シャドウが窓のほうを見るとシャドウによくにたハリネズミが窓際に座っていた。

「メフィレス!!」

そう、そのハリネズミ…メフィレス・ザ・ダークのことだ。

「貴様…、何しにきた…?」

シャドウはメフィレスを睨む。

「何も睨まなくてもいいじゃないか…。用は…いちようあるつもりだけど?」

メフィレスはやれやれっといったように部屋に入る。

「入るな!」

シャドウは部屋に入ってきたメフィレスに怒鳴る。
しかし、メフィレスはそんなこともおかまいなしに入る。

「シャドウ、ねぇ…、なんで僕と一緒に来てくれないのかな?こばむ理由はないと思うけど?」

シャドウはまたその話かというように目を細める。

「貴様がなんど言おうと僕は貴様と一緒にいくつもりはない。」

「…。わからないなぁー…。ここの人間どもは君をひどいことをしてきたんだよ?なのになんでここに残るというんだい?」

「…」

確かにシャドウは人間の勝手な思い込みにより500年間封印されていた。

それを忘れたわけではない。

「…」

「ねぇ、僕と来ようよ。シャドウ…」

メフィレスは手をさしのばす。

「僕は…」

シャドウは手をとることはない。

「…。シャドウ…。君にはここはあわないよ。だってここは君にとって平和すぎるんだよ。平和は君を弱くする。それだけじゃない。大切なものができてそれを失った時の悲しみが大きくなる。わかるかい?離れにくくなるんだよ?」

「…」

メフィレスは決して嘘を言っていない。、むしろ正論をのべている。

「だから、そんなものをつくる前に僕と行こうよ。そっちのほうが君にはいいよ。」

「…メフィレス」

シャドウはメフィレスを見る。
そして、ゆっくりとメフィレスの手をとる。

「ようこそ…。シャドウ・ザ・ヘッジホッグ、闇へ…」

メフィレスはにこっと笑う。

  
    モウ、ニガサナイヨ…シャドウ…

 
部屋は静まり返っている。
ベッドにはほのかに温かさが残っていた…
 
END 
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