宝物
□鈍感なアイツ
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「ZZはーん遊び来たで〜」
「おう!!久しぶりだな桜丸〜!!」
「そんじゃ…!みなさん揃った所で始めますか〜」
今日はこの3人で
パーティをする
別に何の記念日でも無いが、
プラスが「男だけでどんちゃん騒ぎがしたい」と言い出したのが始まりだ…
賑かな事が大好きなZZは俄然ノリノリで受けた
人が多い方が良いだろうと呼ぶ相手を考えてたら
プラスが桜丸を呼ぼうと言った
ZZはガンダムやZ達も呼ぼうと言ったが、プラスは何故だか桜丸だけで良いと固くなに言っていた
特にZとマークUは絶対に呼ぶなと…あいつらが家に居ない日にパーティをしたいと…ZZに言い聞かせていた…
ZZは少し疑問に感じながらも、今日このパーティの日を迎えたのである…
「オレいっぱいお菓子用意してきたぜ〜♪桜丸は何持ってきたんだー?」
「ウチはたこ焼持ってきたわ〜!アツアツの手作りやで〜?」
各自家からお菓子やジュースを持ってきてテーブルに並べる
女子会ならぬ「男子会」というモノだろうか…
ZZはたこ焼にヨダレを垂らしながら、プラスに顔を向ける
「なぁなぁっ!プラスは何持ってきたんだー!?」
「ん〜?コレ〜…」
するとプラスは缶の入ったビニールをテーブルの上に置いた
少し怪しい笑みを浮かべて
「おーっ!!
プラスはジュースか〜♪
いっただきまーすっ!!」
ZZはジュースを持ってきたのかとプラスが用意した缶に手を伸ばし一口飲む…
…??
口中に広がるおかしな味…苦味に、ZZは眉間にシワを寄せ不思議な顔をする…
「うぇ…ッ;;
な…なんだよこのジュース??メチャクチャ不味いんだけど……?!;;」
そう言うとプラスはZZの方を向き笑顔を見せる
「だってソレ酒だもんよ」
「Σは…え?酒って…?!;」
プラスのカミングアウトに驚き慌てるZZ
「今日は保護者もいねーし…せっかくのパーティなんだから良いだろ?
たまにはパーっと楽しんじまおうぜー!」
楽しそうに言うプラス
一応ZZもプラスも未成年なのだが…
「でもよー…??」
「大丈夫だってよー!
酒飲んだ位じゃ死にゃあしねぇって〜?!
なぁ桜丸?」
「お?…おん…
まぁ、ちょっとの飲酒は体に良いって言うしな…
別にえぇんとちゃうん?」
不安そうな顔をしてるZZを、プラスと桜丸は上手く言いくるめる
桜丸は少し苦笑気味だったが……
そんな2人の言葉にZZの不安も和らいでゆく
「そっかー…じゃあオレもお酒飲んで大人になっちまおっかな〜♪」
「おう!じゃあ乾杯しようぜ乾杯っ!!」
3人は缶を手に持ち
宙に高々と持ち上げる
「「「乾ぱ〜いっ!!」」」
カンッッ!!!
とアルミの音色が響く
そして缶の酒を3人は口にし飲む……
ZZにはやはりソレは苦くて辛くて、正直美味しくはなかった…
それでも頑張って缶を飲み干すZZ
苦い顔をしながら酒を飲むZZを、プラスはニヤニヤしながら見つめる
「どうだ?美味いかZZ??」
「ん〜…??やっぱわかんねぇなぁ〜?;;」
口をもむもむさせながら苦笑するZZ
「まだZZはんもお子ちゃまやな〜^^」
「う…うるせぇ〜;;」
「ハハハ、飲んでりゃその内旨くなるってー?」
グビグビと抵抗なく缶を飲む桜丸とプラスを、ZZは羨ましそうにまじまじと見ている…
「ん…なんか少し温かくなってきちった…///」
「ん?ZZはん、もう酔ってきなはったん…?」
薄いピンクに染まるZZの頬を見て、プラスは不適な笑みを浮かべる…
「いいぜZZ…
もっと酔っちまえよ…」
プラスは、生唾と共に缶の中身を飲んだ……
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