捧げ物

□失ったものと消えたもの
1ページ/3ページ

街を転々と移動し続け、無差別に人々を傷つけていく
そして笑みを深くする黒蘭
楽しい
殺す事を快感と感じる
高笑いが響く
片手に持っている銃を乱射
肉を貫くような音
そして初めて知る感覚

「殺戮」を楽しいと思う気持ち
こんな気持ちなどいままで感じたこともなかった
それが今

楽しいと思い
気持ちいと思う
いかれた感情

黒蘭の殺戮は止まらない
ファンネルが銃が
平和ボケしてしまったコロニーの住人を殺めていく
まさに地獄絵図

笑い声がまた響く
笑いが止まらない
狂おしいほど
殺戮が

止まらない

全ての住民が感謝すればいい
感謝して喜んで死ね
地獄へと落ちろ

拒否権などもとより君らにはない!!

狂気に満ちた瞳には何もうつりはしない

「黒蘭隊長」

フッと誰かが黒蘭の「余興」の邪魔をする
部下だ
黒蘭は面倒そうに瞳を部下へと向ける

「何だ?」

問えは部下は言う

「軍の説明では…今回の除去対象はフメツガンダムだけのはず…制圧とは言え、少々必要以上に殺しすぎなのでは…?」

瞬間
部下の頭を貫く光
射抜かれたその部下は地面に倒れ、数分か痙攣したあと動かなくなった
ゾッとするような光景に見ていた部下たちは顔を青くする

「他に…僕のやり方に…文句や不満がある者は?今なら即死で許してあげるよ?」

冗談ではなさそうな黒蘭の雰囲気に部下たちは首を横に振る
それを見てニヤリと笑う黒蘭
すぐに持ち場に戻り、部下たちは罪悪感を感じながら銃のトリガーを引く

弱者は強者に従う
それが当たり前なのだ
それに不満でも?

弱者が強者に従うのは当たり前だ
反対意見など望んでいない
僕は強者だ
僕だけが強者にならなくてはいけないんだ!
だから
フメツ
君だけはね
どうしても許せないんだ
僕に屈辱を味わせた君だけは絶対に!!!

君の命を
死で償ってもらうぞ…

そう考えていた黒蘭に

声がかかる

「黒蘭…!!」

怒りが混じった声色に黒蘭は振り返る
そこには…
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ