コラボ小説

□The beginning ...
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快晴、雲ひとつない青い空に響く音
一瞬一瞬に火花が散る
サーベル同士がぶつかり合い弾ける
地面をすべる、砂埃が舞う
楽しそうに笑うそのMSは地面を蹴る
一方焦ったかのようにそのMSを見るMS
弾かれるサーベル_空を舞い地面へと深々と突き刺さる
バランスを崩したそのMSの腕を掴みブーストを使い地面へとゆっくり足をつける

『5勝0敗』

「……おん」

『賭けは俺の勝ちだぜ?』

「…やけど」

『桜丸?』

「…ぅ…、や、やけど!!フメツはんメッチャ強いやん!!チートやん!!」

今にも掴みかかりそうなほどの勢いで言う桜丸
しかし目隠しをし、左手は封じてしたのだ
これだけのハンデをやって何故勝てないのだろうか?
目を隠していた布を取り、左腕を縛っていた縄を解く
桜丸を見、苦笑する

『チートって…俺は化け物か何かか?』

「いんや、ちゃうで?ただウチと比べたら天と地の差があるだけや」

『そ、そうか』

「やけん今回の賭けは……」

『ナシは駄目だぜ?』

「…ケチ!!」

ハハハッと笑うフメツを涙目で桜丸は睨みつける
今回の勝負で賭けを持ち出したのは桜丸だった
5勝すればアイスを奢る
……どう考えても桜丸が不利なのは目に見えているはずなのに…
その賭けを申し出た桜丸は見事に負けてしまった←

『さぁて、何のアイスを奢ってもらおうか…』

「た、高いんはナシやで?」

『あぁ、分かってる』

笑みを浮かべて歩くフメツの後ろを歩く桜丸
近くにある駄菓子屋に入ろうと、した瞬間
フメツが立ち止まりある一点を見ている
その様子に首を傾げる桜丸、フメツは何を見ているのだろうか?
声をかけようと口を開くが…フメツの異様な雰囲気に何も言えなくなる
一点を集中して見ているフメツの瞳は何処か黒く濁っている
何かをひたすら、ジッと…
瞳に捕らえている

『……アレ、何だ?』

フメツが指を指す方向を見る桜丸
何を見ているの??
首を傾げフメツを見る
するとフメツの姿はなく、いつの間にか指差したほうへと歩いて行っていた

「ちょっ…フメツはん!!」

慌てて後を追う桜丸フメツの名を呼ぶが何かにとり憑かれたかのように反応を返さない
その瞳には何も映ってない
否、あるモノだけを映している、周りなど今は見えてなどいないだろう

「…っ…フメツはん…!」

怖い
脳裏を横切る言葉
何処か嫌な感じがしたのは…

気のせいだろうか?
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