満月の本棚

□記憶に残して
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夜、生き物は眠りにつき満月が優しく部屋に光をともす
窓からは控えめな光が差し込み、室内は暗すぎず明るすぎない、眠るには最適な環境だ。

だが、フレンは眠れずにいた
「騎士を辞める」
ユーリが言ったその一言は納得はできるが納得したくない言葉だった
騎士をやめるということは、違う道を歩くということだ。
次にいつあえるかわからない、運が悪ければ一生会えないだろう
そう考えると眠れなくて軽くため息をつく

「はぁ……」
「…フレン?」

名前を呼ばれびっくりして横を見ると眠そうに目をこすりながらこちらを見るユーリ
と目があった

「ユーリ…起こしてしまったみたいだね…すまない、気にせず寝てくれ」
「眠れないのか」

こちらの言葉を無視して聞いてくるユーリに笑いながら答える

「ああ…まあね」
「……そうか」
「…フレン、こっちこいよ」
「え」

ほれ、と布団を持ち上げるユーリをどうしたらいいのかわからずに見つめてしまう

「寒い…早く」
「う、うん」

急かされて仕方なくユーリの布団に移動する

「お邪魔します」
「いーえ…うわっお前足冷たっ」

そう言いながら足をぴったりとくっつけてくる
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