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□eps.1 HappyHalloween
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少女はロジャーの部屋に居た。
背をこちらに向けて、俯いているせいで顔は見えない
泣いて・・・いる?
なんとなくそう感じて私は少女に近づいた。
彼女に手を伸ばそうとしたとき、
彼女が振り返ってこちらを見た。
一瞬驚いたように私を見た。
見開いたその瞳はやはり濡れていて雫をこぼしていた。
「すみません、驚かせるつもりはなかったんですが」
彼女は瞳からこぼれる雫を拭って、そうしてふわり、と笑った。
「こんにちは。白いおばけさん」
彼女の微笑みがあまりに柔らかくて
触れたいと思った。
ふんわりと笑うその濡れた頬に触れたくて
自分を覆っていた白いシーツを剥ぐ
「・・・私は、Lです」
「そう。L、はじめまして。私はマキアです」
奥の部屋からロジャーが入ってきた。
「おや?L。」
「ちょうどよかった。彼女は今日からここの一員だ。ハウスの案内をお願いしてもいいかな?」
「ええ。私が
マキアを案内します」
気づけばマキアの手をとって歩きだしていた。