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□eps.7 Lの事情
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輪郭の全容が分からないほどに 近い 距離

私の熱が彼女の額に触れている。

「ほら、やっぱり。

熱があるわ。L。」

熱といっしょに、
急に上がった私の心拍数の速さまで
伝えてしまいそうでどきりとする。

それどころではないんです。マキア。

マキアはその輪郭が確認できる距離に居直る。

ふんわりとかすめたマキアの香りと、栗色の長い猫っ毛が頬を撫でた感触を残して。

「もう一度、お願いします。」

口をついて出た自分の本音に、暫く彼女は目を丸くしたが

今度は強い口調で

「何度やっても同じことです。
Lは熱があるの。事実よ。
ちゃんと休まなきゃダメ。」

まるで私がマキア#に叱られたような形になってしまった。

そういうつもりで・・・自らの体調不良を認めたくなくて言ったのではありません。

、貴方は私の本意なんてまるで知らずに簡単にかき乱していくんです。

天然・・・。ああ、そうです。

彼女は天然だから本当に参るんです。

優しくて、暖かい。

おまけに分け隔てが無い。


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