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□eps.8 彼女の気持ち
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「マキア、泣かないでください。」
Lを困らせるつもりなんかないのに、
止まらない。
「だって、Lが。」
あなたは、優しいのに。
誰より。
伝わらないのが・・・悔しくてたまらないの。
「いいんです。よくあることです。」
やめて、L。貴方がそんなことを言うのも悲しいの。
先ほどモニターに映し出された半狂乱の中年男性の言葉が胸を刺す。
(お前等が!娘を)
被害者の遺族は時にやり場のない怒りを、憤りを
(殺した!!)
ぶつける。
理不尽だと頭では分かってはいても。
(何もできずに!!娘を!)
耳が、痛い。
(放せ!指揮をとっていた奴はどこにいる!?)
ここでモニターが切り替わる。
突然の現場でのアクシデントを察したワタリがそうした。
相手は猟奇的な連続殺人犯。
私ぐらいの年の少女が誘拐後、未だ逃走中の犯人に
殺害されてしまった。