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□eps.9 coming soon
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「チェックメイトです。」
「もう一度だ。」
メロは苛立ちを隠せずに手にもっていたチョコレートを荒々しくパキッと噛る。
「ダメです。メロ。次は私の番だと約束したはずです。」
「僕が勝ったらって意味だ!ニア、お前はツリーの飾りつけがまだおわってないだろ!?あっちに行ってろ。」
「嫌です。メロが勝つのを待っていては私はずっとLとチェスができないことになります。」
「なんだと!?ニア!僕が一生Lに勝てないって言うのか?」
「別に一生なんて言ってません。」
チェス台を挟んで向かいに座るLは、
はじまった喧嘩の仲裁に入るでもなく、マキアの煎れてくれた紅茶にぽちゃぽちゃと角砂糖を落とす。
そうしてサイドテーブルに並べられた沢山のスイーツの中からクリスマス仕様にデコレーションされたショートケーキに手を伸ばす。
マキアが言うにはこれらはクリスマスに向けての試作品だそうだ。
今日マキアは朝からクッキーにケーキ、
マフィンにプリンとスイーツ作りで大忙しだった。