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□仲間
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ここはガレーラの社員プール。
先日のエニエスロビーの一件以来、眠りつづけていたルフィが目覚め、
一味は今、ガレーラの船大工、フランキー一家、ウォーターセブンの町民までも
巻き込んだ、壮大な宴の真っ最中だ。

そんな中、グラスを片手に壁にもたれてその様子を見つめるロビンも
今日はいつもと違っていた。

「珍しいな、お前がそんなに飲むなんて。」

気がつくと右隣りに剣士の姿――
彼がこんな風に話しかけてくるのも珍しい。

「ふふっ、そうね。今までお酒は控えていたのだけれど。」
「他人に隙を見せないためか。」
「えぇ、その通りよ。私にとっては大きな変化だわ。」

ふっ、とゾロが薄く笑う。
「あら、どうかした?」
「お前もやっと自分の居場所が分かったみたいだな。
まぁ、ルフィは一度もお前を疑ったことはないが。」
そう言ってゾロはあごでルフィの方を指した。

ルフィはというと、巨人の肩に乗り、両手に持った肉を
ほうばっている。戦闘時の真剣な表情、圧倒的な威圧感とは
打って変わって、その笑顔は17才の少年そのものだった。
そう、その彼が私の未来を大きく変えた――

「ねぇゾロ、私の大切な友人が昔私に言ったの。
 いつか私を守ってくれる仲間が現れる、って。
 この世に生まれて一人ぼっちなんてことは絶対にないんだって。」
ゾロは黙ってなにか考えている。

「・・・俺たちは、出会うときを待っていたのかもしれねぇな。」
ぼそりとつぶやくゾロ。
目が合って、ふいっとそらされる。

「まだまだ飲み足りねぇ。ロビン、付き合え。」
「えぇ、いいわ。」

その後、ゾロのロマンチックな発言はロビンだけの秘密になったとかならなかったとか。

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