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□お留守番
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一方船では――
「あ゛〜〜、暇だぁ〜〜。」
目の前に島があるのにおあずけをくらったルフィはイライラしていた。
「なぁゾロぉ!」
ペチペチと頬を叩いてみる。
が、ゾロは反応しない。
(むぅ・・・)

・ ・ ・数時間後
パチッ
「ふぁぁ、よく寝た。」
(ん、ルフィ?)
目の前の光景にゾロの眠気はふっとんだ。

「2977、2978、2979・・・」
ルフィが右腕だけで黙々と指立て伏せをしている。
光る汗、
細く締まった体。
真剣な面持ちのルフィには、声をかけるのも
はばかられるような神聖さがあった。

「3000!うっし!」
一区切りついて、ルフィはぱっと立ち上がるとぐぐっと伸びをした。

「ゾロ、さっきから視線が痛ぇぞ。」
「・・・!気づいてたのか。」
「俺だってたまにはな。」
そう言ってふっと笑うルフィに思わずドキリとする。
(こいつ、こんな大人びた顔もするんだな・・・)

しばし思考が停止するゾロだったが、我に返って反撃する。
「だがさっきの指立て伏せはもっと深く、負荷をかけなきゃな。」
そしてピンッとルフィの額にデコピンを一発。
「いってぇ!厳しいな〜ゾロは。」
「お前のためだよ。」
それを聞いたルフィはあの独特の笑い方で笑った。
「なんだよ・・・」
「ぅんにゃ、俺やっぱゾロ好きだな〜って。」
顔を少し赤くして、黙りこくるゾロ。
(ったく、さらっといいやがって)
「あのなぁ、俺も、その
「何だぁ?聞こえねぇぞ。」

――ゾロの言葉の続きはルフィだけの秘密。

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