小説
□Memoire
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雨音と時計の秒針の音が混ざって
耳が痛い。
そういえば、貴方はどちらも好きだと言っていたっけ。
窓の外を見れば雨露に濡れる紫陽花の花。
急に切なくなって煙草に火をつける。
湿気のせいか、うまくついてくれない。
カチカチ。
カチカチ。
涙が一筋
僕の頬を伝った。
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