小説

□【SAY YOU LOVE ME】
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たった一言


この気持ちを



貴方に伝えたい。





◆◆◆




「むぅ……」

「何で悩む必要があるさ?」

「だって…」


二月というのに暖かい陽射し。
その中で太公望は、今日という日に最もそぐわない顔をして、じっと地面を睨んでいる。隣にいるのは、半ば呆れている天化。


どうして天化が一緒にいるかというと、それは一週間前に遡る。
太公望が一週間後の今日、2月14日。バレンタインのことを天化に相談したのが始まり。

「何で俺っちなのさ。蝉玉にでも聞けばいいさ」

「頼むっ、天化!!蝉玉にも聞こうと思ったんだが、あやつは口が軽かろう…?だから‥のぅ!?」

「だからって何で俺っち…」

「お主は毎年、姫発に贈り物をしていると聞いたから…」

天化は太公望があまりにしつこいので、渋々相談に乗ることにしたのだ。

「で、どうしたさ?」




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