小説
□『bloom* 』 ★
1ページ/7ページ
来年もその先もずっと貴女とこうしていられたらいいな。
■■■
今日はホワイトデー。師叔が僕に気持ちを伝えてくれた日から、もう1ヵ月が過ぎたのだ。結婚する前もしてからも、恥ずかしがって決して口にしてくれなかった『好き』という言葉をあの日だけは言ってくれた。
つまりあの日から1度も聞いていないのだが。
恥ずかしがりやな師叔のことだから仕方ないんだ。
でも僕には不満なことが1つ。
それは、昼も夜も必要以上に触れさせてくれないことにある。
二人で何気なく過ごしていて、僕から軽くキスをすると、師叔はそれを目を閉じて受けてくれる。
舌を絡ませてみても、ぎこちないながらも僕に答えてくれる。
が、それ以上は絶対に許してくれないのだ!!
それもここ最近ずっと。
キスをしていてそれを首筋に移せば、途端に師叔は僕を引きはがす。
「気分が優れない」
とか、
「今はそんな気になれない」
とか。色んな理由で僕を拒む。