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□試練の後は
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翌日、俺たち2班は再び食堂に集合した。

「それでお二人さん、昨日はあの後、いったいどこに行っていたのかな?」
興味津々な秀。昨日迷惑をかけた手前答えないわけにもいかず、俺は洗いざらい全てを話した。
「へぇ、じゃあ雅は本当に歌が上手いんだ!私も聞いてみたいな!そうだ、今度皆でカラオケいこうよ!!」
「おっ、いいねそれ!」
「・・・お、俺も歌うのか?」
「なに言ってんの、あたり前よ!」
そう言って智鈴が啓太の背中をばんばんと叩く。
当の雅はというと、「カラオケとか久しぶりー。」と皆に期待されているというのにのんきなことを言っている。
って、今はそれよりも大事なことがあるよな。
「あー、あのさ盛り上がってるとこ悪いんだけどそろそろ相談しない?」
「ああそうだな、悪ぃ真悟!じゃあまずはどの業種を調べるかだよな。」
そして話し合いの結果、結局ジャンケンで決めることになった。

「ジャンケンポン!」

勝ったのは俺だった。
「なんだよー、真悟の1人勝ちかぁ。で、真悟の希望は?」
「俺は商社かな。商社マンって稼げそうだし。」
「お前らしいな。」
秀はうんうんと1人でうなずいている。俺らしいって何がだよ。
「じゃあどこの会社調べる?」
「今携帯で調べてみたけど、シェアでは六菱商事がナンバーワンみたいよ。」
「すごい!智鈴ちゃん仕事が早いね!」
「そこに決まりだな!じゃああとは皆から挙がったネタを誰が集めてまとめるかだけど、啓太はどう?」
「…俺、今週末試合なんだ。」
「それは俺がやるよ。俺のパソコンに皆送って。秀は今からアドレス教えるな。」
「おお、サンキュー!」
こうして、俺たちは解散した。

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