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□試練の後は
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それから1週間は授業とバイトに発表準備が加わって恐ろしく忙しかった。
しかし、皆が予想以上に早くファイルを送ってくれたことでまとめ作業はスムーズに進み、
当日の発表も1人6分の持ち時間で分担して、上手く乗り切ることができた。

「はぁー、やっと終わった。」
授業が終わり、俺は机に突っ伏した。
「まだ終わってないぞ、真悟君!」
しかしそんな束の間の休息はこの元気のいい声によってすぐに終わる。
「何が終わってないって?」
「ほら、皆でカラオケ行く約束だっただろ!今から行くぞ!」
「えっ、今から?」
「今なら3限までには戻ってこれる。啓太が部活だから今しか無いじゃんか。ほら行くぞ!」
引っ張られてドアの方を見ると、教室の外で啓太と女子2人がもうスタンバイしているのが見えた。
「わかったわかった!」
秀に急かされるまま、俺は慌ただしく教室を出た。

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