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□試練の後は
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カラオケ店は空いていて俺たちはスムーズに入ることができた。

「いいか皆!1時間だけだからな、じゃんじゃん入れるぞ!」
「じゃあまずは雅から!」
そう言って智鈴が雅に機械を渡す。
「んー何にしよう。」
少し迷って雅が曲を入れた。
画面にタイトルが出る。「traveling」だ。
「これ大好き!いい歌だよね!」
「うん!私宇多田ヒカル大好きなの。」
そう言って雅はノリ良く歌い始めた。最初は皆黙って聞いていたが、
すぐにじっとしていられなくなって、まず秀が踊り始め、
智鈴と俺と啓太はそれを見て笑いながら曲を口ずさんだ。
「すっごーい!上手だよ雅!」
「ありがとう。なんか照れるね。」
「ノリノリだったな!でも俺のダンスも見事だっただろ?」
「ああ、見事について行ってた。」
「…俺は、のど乾いた。」
その後、秀がB'z、智鈴がKARA、俺はポルノ、啓太はバンプを歌った。
皆好きな歌のタイプが違って面白い。授業の合間にこういうことができるのも大学生の特権だな。
こういうのもたまには悪くないと珍しく思う俺だった。

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