世界革命(World Revolution)
□4.穴の元凶と赤い男
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ご飯を食べ終えて、私はある所に来た。
昔からよくある空き地だ。
「ここで…」
「…此処で良く遊んだなァ?」
後ろから耳覚えのある声が聞こえる。
赤の服と同じ黒髪、そしてグルグルに巻かれた包帯。
私の兄。坂井浩鬼だ…。
「なんで、いるの…」
「俺も此処に住んでるからに決まってるだろ」
そういい、兄は近づいて来た。
本能が逃げろと言ってきた。
「お父さんも、お母さんも殺した…くせに、此処に住む資格なんてあるもんか!」
「ああ、そうだな。でもな…」
お前を殺すまで住まネェといけネェだろぉ?
そう言った瞬間鋭い蹴りを食らった。
腹が抉れそうなぐらいに痛くて、よろける。
「……まだ、俺を大切だと思ってるのかよ」
睨むように、見下すように、私を見てきた。
そしてまた蹴り上げる。
いつもそうだ。
この兄は私を…。
「……た…」
「あ?」
「……たい、せつに…きまって…じゃ……」
そう言い倒れた。
意識がハッキリしなくなり、目を閉じた、
其処から覚えていなかった。何も。