世界革命(World Revolution)
□4.穴の元凶と赤い男
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「……」
妹から離れていった彼は、太陽の塔で一人佇んでいた。
「……っくそ!」
ガンッ。と、塔の一部を叩くけば鳴り響く金属音。
「……こ、…き」
「!?」
後ろから声が聞こえ振り向けば、黒い人がいた。
いや…カラス。といえばいいかもしれない。
全身が黒く包まれ、肩には1羽のカラスがのっている。
「…し、…ごと…ダ」
くぐもった間の開いているその口調に浩鬼は息を飲み、嫌な顔を隠しながら頷く。
人には人の事情があり、また。
彼にも彼の事情がある。