ケロロ2

□晩餐
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「え、何ですかコレ。朝ご飯ですか?」


「うるさいなぁ…晩御飯だよ、晩御飯。」



目の前に並んだ飯に文句をつけると、
サブローは少々ムッとした表情で答えた。


まぁ確かに、アポ無しで急に押しかけたのは俺なんだが…。








〜晩餐〜








あと1時間もしない内に日付が変わる…

そんな時間帯に、飯を食わせろといきなり来られりゃ材料が無いのも解る。


大した物は作れないよ、なんて言いながら、嫌な顔1つしないで台所へ向かったサブローには感謝すら感じる。


だから別に、チャーハンとか、そんなもんで良かったんだ。




しかしコイツの出したものは
白飯、味噌汁、それから納豆。


なんでこう、あと1品くらい欲しくなるようなメニューを出したんだ。



「…恋人の家に飯食いに来たっていう風情のカケラも無ェな。」


「なんだよ、お腹を空かせたクルルの為に一生懸命作ったってのに。」


「一生懸命ってお前、この味噌汁もインスタント物じゃねぇか。」


「…ご飯はちゃんと炊いたもん。」



“もん”ってなんだ
“もん”って。


そんな可愛く言ったって、この米だって無洗米じゃねェか。
研いでもいねェ。
(ちなみに今俺の前にあるのは、炊飯器に残ってたものだ)


まぁもっとも、この白飯も本当は明日のサブローの朝飯になる予定だった物だから、
これ以上の文句も言えない訳なんだが。



「なァ、材料が無いって言ってたが、どんくらい無いんだ?」


「…、薄いハート型の人参さん3つくらいなら作れるかな。」


「いらねェよ。」



このくらいと、人差し指と親指で薄さを表現するサブローの提案を一蹴する。


『薄い』って、完全に指同士がくっついてんじゃねぇか。

そんな薄っぺらいハート型出されても逆に愛なんざ感じやしねェ。


「じゃあ、星形がいい?」って、そんな問題でもない。



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