小説
□咲いた赤い華
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ベッドの上は舞台だ。
舞って、踊って、乱れて、華麗な演技を見せる。
時には、美しい華を咲かせたり等の演出も。
この舞台での登場人物は、私と彼の二人だけ。
私の唇に小さくキスを落とした彼は、同様に首筋にもキスを落とす。
そうしたかと思えば、首筋にキスを落とした場所と同じ所に吸い付いて、印-しるし-と言う名の赤い華を咲かせた。
んっ、と小さく喘ぐ私を見て、彼は妖しげな笑顔を浮かべながら、
「私のものと言う証だ」
と言った。
そんな小さな印-もの-だけで、私を縛っているつもりなの?