小説

□咲いた赤い華
1ページ/3ページ

ベッドの上は舞台だ。

舞って、踊って、乱れて、華麗な演技を見せる。

時には、美しい華を咲かせたり等の演出も。

この舞台での登場人物は、私と彼の二人だけ。

私の唇に小さくキスを落とした彼は、同様に首筋にもキスを落とす。

そうしたかと思えば、首筋にキスを落とした場所と同じ所に吸い付いて、印-しるし-と言う名の赤い華を咲かせた。

んっ、と小さく喘ぐ私を見て、彼は妖しげな笑顔を浮かべながら、

「私のものと言う証だ」

と言った。

そんな小さな印-もの-だけで、私を縛っているつもりなの?
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ