Blooms

□Bloom.4
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「・・・・・・・・行っちゃ・・・ダメ・・・・・・・・・・・今キミと離れたら・・・一生・・・・・一生キミと・・・・・・・・・・」


・・・・・・・ま、まぁた何言ってるんだこの人は!!ぜぜぜ絶対さっきみたいに私を玩ぶつもりなんだわ!

しかしそんな風に思っている間に その憂いを帯びた 綺麗で端麗な顔が、私に近づく。

私もなんだか同調して息も体温も上がっているような気がする。

お、落ち着けェェェェ!!自分落ち着いて!!ダメよまだ貴方には早いわ!!

これって普通にキスしちゃいますよね!明らかにそうだわ!!

・・・・・・・・・

・・・・・・・・それでも・・・・してみたい・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・なんて思っちゃダメ・・・・!!そんなかっるい女じゃないでしょ?!

今日会ったばっかり!さっき騙されたばっかり!!

・・・・・・・でもすごく優しくされたばっかり・・・・・・・・・そしてそれを酷くあしらったばっかり・・・・・・・・怖い思いを・・・・・・・したばっかり。


・・・・・・だけど

「こ、今度は騙されませんからね!そんなこと言って面白がろうったってそうはいきませんよ!!じゃあリビングに居ますから!」

だけどこんな簡単にうまく話が進んじゃおかしい。おかしいよ。

電話が終わったら反省文でも書いて持ってきてくださいよ!と言って私はその場を去った。・・・・・この感情を隠すために。

もう酷く頭が痛い・・・・・なんかもうずっと変な夢を見てるみたいだわ・・・・・。

・・・・・・・でも本当は私・・・・嬉しかったのかもしれない・・・・・・・・・

本当は・・・・私のほうが離れたくないって思っちゃってたのかも・・・・・・・・・

いやいやいや無いよ!今朝会ったばっかりですよ!一目惚れか?確かにルックスは良いよ!

いや良いっていうかすっごく良いよ!!

でもそんな・・・何もあの人のこと知らないのに好きだなんてなにそれ上辺だけの人だったらどうするの・・・?

また騙されるかも・・・・・いやでもそこまでの人じゃないかもしれないわ・・・・・・・・・・・

・・・・・・分からない。

さっき抱き締められて、彼のことを不意に綺麗だと思ってしまった自分の気持ち。

行かないで と言われたときの、この異様な胸の高鳴り。

今こうやって彼が謎すぎることについて、バカみたいに葛藤しているこの思考。

何もかも分からない。

でも確かなのは経験不足ということなのだろう。

今まで生きてきた中でこんな色恋沙汰はなかったし、あるとすれば憧れる程度で。

だけどこんな短期間に。たった数時間で。半日も経ってないのに。

こんなにも彼に惹かれてしまった。

騙されて、親切にされて、心を、思考を、彼に奪われて。

私はきっと一目惚れしちゃったんだなぁ・・・・・あんな変な人に。

・・・・・・・・悪趣味。

でも それでも好きになっちゃったんだなと、そう思った。
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