短編☆

□そばにいてね
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朝、起きたら頭がやばいくらい痛かった。



『うわぁ〜。ごほっ!やっぱり熱でてた…。瞳子ねぇさん…助けて〜』

苦しいよぉ…とつぶやくとねぇさんはもう私の部屋にいて


「どうしたのっ?仁美っ?…!!!顔が真っ赤よ?髪の毛と同じくらい赤くなってるわ!」

とても焦っていた。


『えっ…と…ごほごほ!
ちょっと熱が…で…て…。それ…「も〜!わかった!もういいから休みなさい。今日は幸いにも土曜日。学校も休みでしょ。」


と笑顔で言ってくれた。


どうせなら学校の日がよかったよ〜。
だって休みの日はお日さま園のみんなとサッカーだけ集中できる唯一の日なのに!
あぁ、今すぐにサッカーしたい!


そんな事は言えるわけがなく、ねぇさんに一言ありがと、と言うとはやく休みなさいと言われた。


しかしいまは
眠くないし苦しい。



『ごほっ!…っごほ!……み…ず…だれ…かぁ』


苦しさがピークになった時



バタン!

「仁美!!大丈夫かっ!?」

っと勢いよく緑色のポニーテールの男の子が入ってきた。


『リュ…ウジ…?』


入ってきたのは私の彼氏の緑川リュウジ。


「ねぇさんから仁美が熱を出したって聞いて、心配で、きちゃった。大丈夫?きつくない?なんでも俺に言ってよ?仁美の苦しそうな顔は見たくないよ…」


優しいリュウジ。
私はリュウジがきてくれた事だけで嬉しいよ。

でも、私はお言葉に甘える事にした。


『リュウ…ジ、水がほし…い、ごほっ!』


「わかった、水ねっ!おっけ!」

そう言うとリュウジはピューっとどこかへ行ってしまった。


…。
なんでだろ。
リュウジがいなくなって胸が苦しい。
風邪とかじゃなくて…
ポロポロと涙が出てくる。

「仁美!水もってきた!って、泣いてるの?わぁ!」

私は思わずリュウジに抱きついてしまった。



『リュウ…ジ、水とかいらないから…、そばに…いて?』


涙目で訴えるとリュウジは強く抱きしめ、水を私に口移しした。


『…////っ!そんなに強く抱きしめると熱がうつるよ?』

するとリュウジは爽やかに笑うと


「仁美の熱だったらうつっても別にいいよ。」

っと言うともう一度キスしてきた。


私を不安にさせないで。



(はぁ。仁美が治ったのになんでリュウジが熱だしてんの!まったくあんたたち…)


(今度は私がそばにいるからね。)

(う…ん。仁美…水…。)
(はいはい。笑
はやく治してね?)


(人の話を聞きなさーい!)

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