短編☆
□嘘と本当
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『遅れてごめんね〜狩屋くん!っっあ!』
ばったーん
…はぁ、またかよ。
この元気な声と大きな音は俺が毎日聞く音である。
彼女である仁美はいつも、なぜか、一日一回はコケる。
同じクラスで彼女をみているうちに
そういうおっちょこちょいな所も天然な所も含めて…
俺は彼女に惚れてしまった。
だから彼女から告白された時は本当にびっくりした。
今日はそんな彼女と遊園地でデート。
『いたたた…た。狩屋くんごめんね…。』
「ったく、毎度毎度ご苦労様。」
『てへへ…。またやっちゃった。』
スカートをめくりあげて太ももの所に消毒液を染み込ませたティッシュで消毒しようとする仁美。
ちょ…!
こんなところで…
「おまっ…!ここでするんじゃねーよ!」
仁美の腕をひっぱり誰もいない所へ。
『ちょっ…。どうしたの?狩屋くん?』
ったく…お前は鈍感だなっ!!
「あんな人がたくさんいるところでスカートまくろーとすんじゃねーよ!まったく…。」
『あっ…////ごめんなさいっ!』
真っ赤にして俯く仁美。
かっ…かわいいなんて思ってないんだからなっ!
「ほら、行くぞ?」
俺が手を差し伸べると仁美は嬉しそうに手をとった。
遊園地で仁美と一緒にお化け屋敷やジェットコースターを楽しんだ。
…歩く度に彼女は何故か躓く。
手を繋いでいる俺も巻き込まれそうになった。
その度にごめんね、と謝る仁美は本当に可愛い…。
そして躓きそうになる彼女を支えながらも歩いていると
ふとカレンダーが目に入った。
4月1日。
今日って…
アレだよな?
いい事思いつーいた!