短編☆

□可愛い私の王子さま
1ページ/2ページ



『蘭ちゃんっ!』

私は自分の部活が終わると彼氏である蘭ちゃんをサッカー棟まで迎えにいく。
蘭ちゃんは小さい頃からずっと付き合ってる。


「ごめん、待った?わっ!」

走ってきて少し息が上がってる蘭ちゃんの胸に私は飛び込んだ。

『へへへ。充電中…』

「ん〜。じゃあ俺もっ!」

と言って蘭ちゃんも私の腰に腕をまわしてくる。


あぁ〜幸せ。



「ちょっ…見せつけてんじゃねーよ!」
「そうですよっ!全く…!」
「ちゅーか、ここで普通いちゃつく?」

サッカー部の倉間くんと速水くんと浜野くんがからかってくる。

「へへっ!ごめんなっ。俺だけ幸せで!」

と蘭ちゃんが言うと3人はなにかブツブツいいながら帰っていった。


「じゃあ、俺らも行くか。」

『うんっ』

2人でいろいろな話しをしながら帰る。

「仁美、またテストで一位取ったって?おめでとう」

『あ、ありがとう。』


さすがだな、と言って微笑む蘭ちゃんは…可愛いかった。

「……仁美。いま失礼な事考えなかったか?」

『へ?いや…その…えーと。』

「また、俺の事可愛いとか思ったんだろ?」

蘭ちゃんは変なところに鋭い。

『えっと…その。…ちょっとだけ…。』

私が言うと蘭ちゃんははぁ、とため息をついた。

蘭ちゃんは可愛いって言われる事を嫌う。

あーぁ、またやっちゃった。

『ごめんね…。蘭ちゃ「あのさぁ〜。」

え?

「そろそろ蘭ちゃんって言うのやめてよ。」

そういって私に顔を近づけてくる蘭ちゃん。


ちょっ…近いよ…!


「俺、一応男だし。お前の彼氏だし…さ。
なんか蘭ちゃんって呼ばれると小さい頃と変わってないから…幼馴染のままな気がして…正直へこむ。」

蘭ちゃん…。
そんな事思ってたんだ…。


『じゃあ…なんて呼べばいいの?』


と私が聞くと蘭ちゃんは
はぁ、とまたため息をついて


「蘭丸って呼べよ。」

と言った。


ドキンっ!



そういう蘭ちゃ…じゃなかった蘭丸…はとってもかっこ良くて。


『らん…まる…!』

「なぁに?」


『らんま…るは、かっこよくて、優しくて…時々意地悪だけど…そんな蘭丸が大好きだよ?幼馴染としてじゃなくて、男の子として…』


と言うと蘭丸は

「俺も…大好きだぜ。」

と言ってキスをしてきた。



大好きっ!



(仁美はいつも俺の事可愛いって言うじゃん?
だけど俺からしたら仁美のほうが何億倍も可愛いんだけど)
(〜//////!)


次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ