短編☆

□展開がベタとか気にしないっ
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俺しか知らない君の秘密。の続きです。


「さて、ここからどうしようか…」

無事、茉南を動物園から救出したわけだが…

正直、このあとはノープランだ。

『リュウジ君ごめんね…。私のせいで…』

申し訳なさそうに謝る仁美。


俺的にこの状況はラッキーなので謝らないで。

なんて言えるはずもなく。

やばい、なんとかしなくては…

あ、そうだ!

「近くに水族館があるんだけど…水族館もダメ?」


『えっ。水族館っ。行きたい行きたいっ!』


「良かった。それじゃあ早速行きますか。」

『うんっ!』


俺は仁美の可愛い笑顔を独り占め出来た、と思うだけで幸せになった。


『リュウジ君っ!どっちに行けばいいの?』

仁美はとってもワクワクしているようではしゃぎ気味の仁美を見ると自然に頬が緩んでしまう。


「あぁ、こっちだよ。」

俺が歩くとぐぃっと引っ張られる仁美。

ん?ぐぃっ?


そこで俺は重大な事に気づいた。


さっきから仁美の手を握ったままだったのだ。


「ご、ごめんっ!」


あわてて仁美の手を離した。
すっごい勿体無いけど。

すると仁美は少し俯いて何かを決心したように顔をあげた。


『…あの。リュウジ君…。私おっちょこちょいだから…その。はぐれたらなんだし手…繋いじゃダメかな?』


仁美は真っ赤になってまた俯いた。


やばい。なにこのシチュエーション。嬉しい…。


「仁美がいいんだったら…」

そう言って仁美の手を握る。

すると仁美は照れながら笑った。


今日の仁美は表情がコロコロ変わってとても魅力的だな〜

と密かに思う俺だった。
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