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□キレると怖いけど…好き
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FFIでイナズマジャパンが優勝してから数日後…


久しぶりに日本に戻ってきた。

これから母校の帝国に戻る。


イナズマジャパン唯一の女選手で同じ帝国イレブンの穂と一緒に行く予定なので待ち合わせ場所で穂を待っている。


穂とは影山の事でいろいろあったが
いまではすっかり打ち解けた。


「ったく…。おっせーなあいつ。いつまで待たせるんだよ…」

そして、それから待つこと10分。


『あきお〜!ごめんね〜。』

綺麗な水色の髪の毛をポニーテールにした見知らぬ女がこっちに走ってきた。


「…は?…お前誰?」

『…そんな。佐久間穂だよ!忘れたの?さっきまで一緒にいたのに?』

「はぁ?お前…穂?」


いつも下ろしているサラサラの髪を高い位置で結んでいる穂。

帝国の制服と合っていてなんというか…。…かっ、可愛いなんて思ってねぇかんな。
とにかく、いつもと印象が違ってどう接していいかわからない。


「なんだよ。ったく…待たせすぎなんだよ。ほら、行くぞ?」

『あっ、ごめん。』

「…あと、そのポニーテールどうしたんだよ。」

『えへへ。ちょっとイメチェン。似合ってる?』

「…………。びみょ。」


すると穂は満足そうに笑った。



なんかいつもと違うから調子が狂う。
心臓もうぜぇし。


そうこうしているうちに帝国について。


俺らが校門をくぐると待ち構えてたのか帝国の生徒が一斉に俺たちに集まった。


いっきに引き離される俺と穂。


「ふどーくん!おめでとう!」
「握手してぇ〜」
「穂ちゃん!可愛い〜!」
「こっちむいてよ〜!」


女は俺のほうに。男は穂のほうに。


うぜぇな。こいつら。

「こんな奴らほっといてさっさと行くぞ…」


『…っ痛!やめて下さいっ!ちょっ!助け…て!あきおっ!』


遠くで穂の声が聞こえる。

はぁ…?

女達の頭の間からあいつを見ると今にも泣きそうな顔で俺を見てる。


「ちょっ、どけっ!どけよ!」


穂のほうへ行こうとするが周りの奴らが邪魔であいつのほうに行けない。

「どけって!どけよっ!」


周りには男達がニヤニヤしながら穂の髪を触っている。


ぶちん。


俺のなかでなにかがキレた。


「てめぇぇぇらぁぁぁぁ!!!!覚悟は出来てんだろうなぁぁ!!あぁん?
いい度胸してんじゃねぇかぁ!さっさと穂から離れろやぁ!」


多分、今まで生きてきたなかで一番大きい声だったはずだ。

穂の周りにいた男どもや俺の周りにいた女どもはそそくさと逃げて行く。
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