Present for.....
□お隣さんが風邪引きました。
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『はぁ…まったくあなたは馬鹿ですか。雨に濡れながらトレーニングしてシャワーも浴びずにそのまま寝てそのままインフルエンザって…はぁ。』
「うるせぇよ…穂..ごほっ。もっと病人を…い..たわ『はいはい、わかったから。大人しく寝てて。』
お隣さんの京介が風邪引いた。
京介のお母さんとお父さんが仕事だったので私に看病を頼んだ…って所まではいいとする。
まさかこんな馬鹿な理由でインフルにかかるなんて…
馬鹿は風邪引かないなんていうけど嘘だ。
馬鹿だから風邪を引くんだ。
『ちょっと待ってて。家に忘れ物取りに行ってくる。』
と行って家に帰ろうとしたとき
「なにを…ゴホゴホっ!忘れた…?」
京介の小さい声が聞こえた。
『ぁあ、マスクだよ〜。風邪うつったら面倒だk「そこのタンスケホッの.ちい..さい所に入って…」…あ本当だ。じゃあ貰うね。もちろん京介もつけてよ。』
風邪を引いてるからか今日の京介は声が低くてなんか…男の人って感じがする。
「っていうか…普通そこは…ケホっ!京介の熱ならうつってもいい、とかだろ?」
『なっ///そんな事あるわけないでしょっ!病人はおしゃべりしないでとっとと寝るっ!』
まったく…なにを言い出したかと思えば。
「おい…穂、なんか作れ。」
『えぇ〜。ってか食欲あるの?』
「あるから言ってるに決まってんだろ。はやく作ってこい。ゴホゴホン!」
『さっきからなんでそんなに上からなの…?じゃあちょっと待ってて。』
なんだかんだで京介には甘い私。
キッチンにいくと京介のお母さんが朝急いでお粥を作ったらしく、流しはぐしゃぐしゃでお粥の鍋の上に穂ちゃん、片付けよろしく!と置き手紙があった。
このまま持っていってもいいけど…。なんか手抜きって言われそうで嫌だな…。
しばらく考えて私はお粥の上に溶き卵をいれてたまご粥にした。
『はい、京介。持ってきたよ!』
「ごほっ、食べれないから食べさせろ…。」
『はいはい、今日だけだからね。』
京介は本当に食欲があったらしくペロリと食べた。
京介のお母さんのお粥ってすぐバレたけどね。
『薬飲んで、しばらく休んでたら熱下がるから。大人しく寝ててよ?私片付けしてくるね。』
私が部屋から出ようとすると服の袖を引っ張られた。
「…はやく帰って来いよ。」
は?
「はやく帰って来い。…急に具合が悪くなってサッカー出来なくなったら…お前のせいだからな。」
小刻みに震えている京介の拳。
いつもは強い京介が今日に限ってこんなに私を頼るなんて。
『ふふっ。』
「なにがゴホっ、おかしい…!ゴホ!」
『なんか京介が可愛いなぁ〜って。…急いで片付けしてくるから待ってて。』
「かっ!可愛いって…。とにかく、はやく戻って来いよ!」
うん、と返事して急いで片付けを終わらせた。
京介の部屋にいくと京介は寝てたので私はそのまま京介の手を握った。
『はやく治してよ…。ばか。』
握ったこの手に愛を込める
(ただいま。京介大丈夫か?)
(お父さんっ。こっち来て!ほら。)
(穂ちゃんじゃないか。あの子達、相変わらず仲良しだな。)
(しかも片付けもバッチリやってくれて。)
(穂ちゃんがお嫁にきたら万々歳だな!)
(本当、本当。)