Present for.....

□お前には負けねぇ!
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「穂!」
『あ、白竜くん!あのね…「ちょっと来い!」

半ば強引に穂の右腕を引っ張った。

『は、は、白竜くんっ!////手、手が…「待てよ。」

静かな食堂に響きわたるほど低い声でポニーテール君が穂の左腕を掴みながら言った。

「なんだ?ポニーテール君?」

するとポニーテール君はポニーテール君と呼ばれた事が不満なのか、それとも穂を取られた事が不満なのか俺をすごい目つきで睨んできた。

「…俺の名前は剣城だ。なんで俺が穂と話しているのにお前が穂を連れて行くんだ?」

なんだ、こいつ。

「そんなの決まってる。お前と穂が話してるのが気に入らないし、おれが穂と話したいからだ。」

「ふ、そんな自分勝手な考え方でよくサッカーが出来るな。」

「なんだと…、てめぇ俺を誰d『喧嘩はやめて下さ〜い!あの…その…そろそろ手を…』

穂の綺麗な大声で俺と剣城は動きを止めた。
そしてよく見ると穂は右手に俺、左手に剣城に掴まれていた。

あ…まずいんじゃねぇか?コレ。

案の定、穂は耳まで真っ赤になっていていまにも倒れそうだった。

「「ごめん!」」

剣城と言葉が被ってしまった。
最悪な気分だ。
剣城も同じような事を思ったのか顔を顰めてる。

『大丈夫ですけど…///その…//ご飯食べてサッカーしましょうよ…』


そして一旦騒ぎは収まり、ご飯を食べいつものトレーニングルームへ向かう。

フィフスセクターのユニホーム姿の穂も可愛い。そして髪をポニーテールにしている。

ふぅん、サッカーしてる時はポニーテールにするのか。

また一つ穂の事知れたな。
嬉しくて頬が緩んでしまう。

「なにニヤついてんだよ。きもち悪っ!これで俺が勝ったも同然だな」
「剣城…!さっきから聞いていたら勝手な事ばかり抜かしやがって…!ちょっと表に出ろや!」

こいつ、むかつく!
一発やりあわねぇと気がすまねぇ!穂が止めたって絶対『やめて下さい!怒りますよ、白竜くん!』………。

はぁ、やっぱりあいつには弱いな。

「練習始めるぞ!まずは今日入ってきたシードからだ!」

剣城のサッカーセンスはとても素晴らしいものだった。
俺と互角の才能…と言っても過言ではない。
穂はバランスよくこなせていて牙山教官をはじめ、シード全員が驚いた。
特にゲームメイクは完璧だった。

あいつ、可愛くて、サッカーも出来て、思いやりもあって…。

「やっぱりあいつはいい女だな…」
「あぁ、俺にふさわしい。」
「はぁ?穂はこの究極の俺にふさわしいんだよ!」
「じゃあ勝負するか!」
『もぉ〜!2人ともなんでまた喧嘩してるの?白竜くんのばか!喧嘩する人は嫌いっ!』

がーん。

嫌い、嫌い、嫌い。

俺の頭の中で嫌い、という言葉ば渦回る。

剣城を見ると勝ち誇った顔をしていて。

『白竜くんのばか!ちょっと来て!』

そして穂に手を引っ張られる。

そして昨日出会った海へ。

『白竜くん…!なんで剣城くんと喧嘩ばっかりするの?…私、白竜くんともっと話したくてずっと白竜くんの近くにいたのに…!ばか!』

そういうと穂は肩で息をしながら俯いた。
やっぱり耳まで真っ赤でさらに細い手足まで真っ赤になっていた。

ほんな穂が愛おしくて俺はつい穂を抱きしめた。

『ひゃ、ひゃくりゅうくん?』

「…ごめんな。明日から喧嘩しないから怒るな。」

優しく囁くと穂は俺の腕のなかでうん、と頷いた。




俺の勝ちだな。


(それと穂…。お前、俺の手を握ったり俺に抱きしめられたりしてるけど…平気なのか…?)
(ふぇ?ひゃぁぁぁぁぁぁ!!)
(お、おい!また気絶かよ!…全く、可愛いやつだ)
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