Present for.....

□未来確定!?
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「よし、みんな今日の練習は終わり〜!」

「ふぅ〜終わったぁ」
「疲れたぁ〜」
「きつかったよな〜はぁ。」


監督の号令でみんなが部室にむかって歩き出す。
俺も総介と一緒に部室にむかって歩く。隣には総介の妹の可愛い可愛い穂もいて。

実は…友達の妹ながら俺は穂の事が好きだ。
しかし、穂は顔も性格も完璧なので、サッカー部全員が好きなのだ。特に兄の総介は、穂に余計な虫がつかないように毎日神経を尖らせてる。



部室の入口についた所で総介が急に、アッ!と言った。

「兄さん、どうしたの?」

「あぁ〜、グラウンドにタオル忘れたの思い出してさ…」

「じゃあ、私が取ってくるよ。兄さんのタオルって赤色のやつだよね?」

そう言って嫌な顔一つせずに総介の忘れ物を取りに行く穂。
やっぱりいい子だなぁ。

「んじゃ、俺らは先に着替えとくか。」
「そうだな。」


部室で先に着替えていると

「ヤッホー、みんな!今日はね、いいもの持って来たよ!」

異常にテンションが高い監督が特大の鞄を持って入ってきた。

「監督、いま俺達着替えてるんですけど…」

「あ、ごめんね。でも君達のお着替えシーンなんて誰も見ないから大丈夫っ☆」

最後の☆の所でウィンクを一つ。
なにげに爆弾発言だよね…今の。
監督、俺らの事どう思ってんだろ…

「そんな事よりこれ見てよ!アサリ家族の友人から一日だけこのバズーカを借りたんだ!このバズーカはね、5分だけ未来の姿になれるんだよ!すごくない?」

特大の鞄からこれまた大きいバズーカを取り出す監督。

「か、監督…!思いっきり怪しいです。そのバズーカ。」

総介の言った事は正論だと思う。
見た目からしてとっても怪しい。

「そうかな〜?練習中、ずっと電話で交渉してて、折れてくれたから今ダッシュで取りに行ってきたんだ〜」

ドヤ顔で話す監督。

だから練習中、指示もしないで電話してたのか…

「「「はぁ…」」」

みんなからため息が漏れた。

「うーん。本当は穂に当てたかったけど…。いないから総介でいいや!行くよ〜!」

「いやいや、監督!なんで俺なんですか!絶対嫌ですよ!」


ドォォォォォォン!


「うわ、危ねえ!」

ヒョイっとよける総介。
弾は真っ直ぐ部室の入口へ。

ガララララ

『兄さん〜。タオルグラウンドじゃなくてベンチにあったよ〜。全く、めっちゃ探し…きゃぁぁぁ!』

「「「穂!!」」」

総介のよけた弾がそのまま部室のドアを開けた穂に当たってしまった。
白い煙に包まれる穂。

ってかタイミング良すぎだろ!

「穂!大丈夫か?」

すぐさま穂のもとへ駆け寄る総介。

『兄さん?これはいったい…?』

白い煙の中から出てきたのはとっても美しい女の子…いや、女性だった。
しかし、美しくもまだ可愛さが残っていて、身長も俺より少し高いぐらいだったので穂だとすぐわかった。
……なぜか白と黄色を基調としたウェディングドレスを着てたが。

「うわぁ…穂!僕の嫁においで!」

「監督!なに口説いてるんですか!そんなの俺が許しませんから!」

「そうですよ、監督!穂は俺の嫁です!」

「ちょ…跳沢まで!だから俺が許さねぇーから!」

「総介…いや、お義兄さん!穂は俺が絶対幸せにするからな!」

「和泉…お前は一回死ね。」

「なんか俺の扱いひどくない?」


後ろでギャーギャーしてる間に俺は穂の所に行く。

『キャプテン…どういう事ですか、これ?』

時間がないので手っ取り早く説明すると穂はなんとか納得したようで頷いた。

「とにかく、俺と写真撮ってくれないか?」

『いいですよ。…キャプテンだったら…!』

「ん?なんか言ったか?」

『い、いえ!はやく撮りましょう!』

すぐに携帯を取りだしカメラを起動。


---ぱしゃ---


なかなか綺麗に撮れた。
ヒョイと覗いてくる穂。

『なんか…結婚式みたいですね。キャプテンと結婚したら楽しい家族になりそうです。』

そう耳元で穂が囁き、ふにゃりと笑った。

は、反則だろ…!

この言葉で俺の顔が真っ赤になったのは言うまでもない。


未来のお前は俺の隣にいるよな?




(貴志部!お前…抜け駆けは許さん!)
(穂!俺とも写真撮ろう!)

ボンっ!

(((あ…)))
(私…もとに戻ってる〜!)
((((貴志部〜!))))

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