Present for.....

□すべては君のため
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『はぁ…。』

今日は久しぶりに雷門サッカー部のみんなでお出かけ中。

フットボールフロンティアとかエイリア事件とかいろいろ忙しかったせいでみんなでお出かけするのは随分と久しぶり。


サッカー用品を見たり、いろいろして今は近くのファーストフード店でワイワイ休憩中。

とっても楽しい!

楽しいんだけど…

『はぁ…』


でもさっきまでの事を思い出して自然にため息が出てしまう。

「ん、どうしたんだ?穂。」

『キャプテン…!な、なんでもないですよ…』

嘘。本当はある。
それは私の身長。

私だけ…!
高すぎるよ〜!

歩いている時も大人数って事もあるし周りからの視線が…

「穂ちゃんは大きいから目立ってたわね…。」

「でも穂ちゃんは大きいだけじゃなくて可愛いから更に目立ってますよね!」

ぐさっ、
と私の心に突き刺さる。
コンプレックスを褒められても嬉しくない。

木野先輩と音無さんは私服もおしゃれでとっても可愛い。
女の子、って感じなのに私は…。

「でも、俺は穂が羨ましいけどな。しかも…その。モデルみたいでかっこいいし、可愛いし…///」

「本当でやんすよ!」

暗く落ち込んでいる私を風丸先輩と栗松が励ましてくれる。

『でも…女の子として…男の子より身長が高いとちょっとアレじゃないですか…。ヒールとかも履けないし…』

「確かに〜。自分より小さいと恋愛対象に入りませんね。」

音無さんがそう言った瞬間に空気が固まった。





「…そ、そ、そうなのか?穂は自分より大きい人じゃないと恋愛対象に入らないのか?」
「そ、そうなのか?」
「お、お、教えてくれっ!」
「教えて欲しいでやんす!」
「チーム内での隠し事は禁止だっ!」

すごい勢いで詰め寄ってくるキャプテン達。
ち、近いんですけど…!

「はいはーい!みんな、落ち着いて。…んで?
実際はどうなの?穂ちゃん?」

木野先輩が興味深そうに私の目を覗く。

『そ、そうですね…。私より身長あったほうがいいかも…。って皆さん?どこ行くんですか?』

「木野先輩。男の子って本当にわかりやすいですよねっ!」

「そうね…。まだ穂ちゃんは気がついてないみたいだけど…。これからが楽しみだわ…!ねっ、音無さん。」

「はいっ!」


『なんの事話してるんですか〜?』


「ふふっ!穂ちゃんは本当にわからないみたいね…。」

『????』

木野先輩と音無さんがニヤニヤしている理由が私にはわからない。

するとみんなが紙パックの牛乳を持って帰ってきた。
なかにはビンの牛乳を持っている人もいる。

『え?なんで牛乳なんですか…?』

私の質問に誰も答えてくれなかったけれど、必死に牛乳を飲んでいるみんなの姿が可愛らしすぎて、1人、バレないように小さく微笑んだ。



答えはもうすぐわかる




(絶対大きくなって穂とふさわしい男になってやる!)
(ライバルは身長だぁぁぁぁあ!)





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