Present for.....

□To a true teammate
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「穂、パスっ!」

『はぁいよ〜、ナイスパス京介!行きますよ、三国先輩っ!』

穂は高くジャンプし、シュートを放つ。

その穂放ったシュートがゴールに突き刺さった。


『今の見た京介?なかなかいいシュートだったんじゃない?』

俺に超がつくほどのドヤ顔でポーズを決めてくる穂。
…可愛いとか思ってないからな。

ってか…

「お、おい!穂…そーいう事は着地して『うわぁぁぁあぁぁ!』…はぁ。」

空中でシュートした穂見事に着地に失敗し、尻餅をついている。

そして、すぐさまダダダダダっという音が聞こえる。


「穂っ、大丈夫っ?さぁ、俺の手に捕まって!」
「いや、今すぐ俺保健室へ送ってあげる!」
「なに言ってるんですか!穂は俺が…!」

いつも通りの光景。

『イタタタ…、だ、大丈夫です。心配かけてすみません。』

笑顔で立ち上がりお尻をパンパンと叩きフィールドの俺の所に戻る穂。

『さ、京介!練習再開…うわっ!』

なんと穂は俺の1m前の所で顔面からコケた。

「ったく、大丈夫か?」

『京介ぇ、いたいよぉ…!あっ、血が出てる。』

ダダダダダダダダダダ!

音が聞こえた方向を見ると凄い勢いでこっちへ来る先輩方や松風の姿が! 

「「「「「「「大丈夫かっ、穂!」」」」」」」

「血が出てるぞっ!!た、大変だ!」
「それよりも、はやく手当しないと!」

「じゃあ、俺がそよ風ステップで保健室連れて行きます!」
「いや、だったら俺のダッシュトレインのほうが絶対はやいぞ!」
「僕のゼロヨンのほうが…」
「案外波乗りピエロのほうがいけるかもよ?」

あーだこーだで穂をめぐって喧嘩?らしきものをしてふサッカー部は平和だな、と思う。

穂はシードなのに。

「穂、どうする?マネージャーに言って手当してもらうか?」

気がつくと円堂監督がベンチから移動して俺らの所に来ていた。

『円堂監督…。このくらいの怪我なんて…全然対したことありませんよ。シード、ですし。』

何回も練習を止めてすみません、と言いながらボールを1人で蹴り始める穂。

気のせいかさみしそうにボール蹴っているように見えた。

その姿をなんともいえない顔で見つめるキャプテン達。

「みんな、練習に戻るぞ。」

円堂監督の一言でみんなが自分の元の位置に戻って行ったので俺も穂の所に戻った。

そしてそのまま練習は終了。



しかし穂はずっとフィールドから出ようとしなく、ボールを蹴っていた。

「帰らないのか?」

『京介…。じゃあ、終わろっかな。』

そして俺の隣にすわる穂。


『ねぇ、フィフスのサッカーは間違ってるよね。…だから京介はシードを抜け出したんでしょ?』

「っ!…わかってるならなぜシードをやめないんだ。」

『……シードをやめたら行く場所がなくなるもの。だったら…シードのまま雷門にいたほうがまし。ここで…練習だけだけど楽しいサッカーがしたいから…』

穂の肩が震えてる…?
泣いてるのか?
そっと、穂の手を握る。

『京介が…羨ましい。私もここで楽しいサッカーしたいな…』

泣きそうな声で穂がそう呟いたとき

「出来るぞっ!穂のその言葉を俺たちは待っていたんだ!」

…円堂監督の声がした。

『…円堂…監督?それにみんな!どうして…?』

いつのまにか俺たちの後ろには円堂監督達がいて。

「穂が居残り練習してるのを見てちょっと様子見てたんだ!」
「剣城が手を出さないように…な。」
「っていうか、まずその手を離してくれないかなぁ〜?」

そう言われて、穂の手を握っている言に気づいた俺は慌てて手を話す。

「さぁ、穂は今日から正式に雷門イレブンだ。俺たちと楽しいサッカーを取り戻そう!」

『あの…本当にいいんですか?私なんかが…』

「「「「もちろん!」」」」

その言葉に安心したのかとびっきりの笑顔で穂はよろしくお願いします、と頭を下げた。


頭を下げるときに勢いがありすぎて膝に顔を強打した事は…言うまでもない。


(うわ、だ、だ、大丈夫?鼻血出てるよ!)
(あはは…嬉しすぎて…!)
((((((((か、可愛いっ))))))
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